自分の子どもはグレーゾーン?ようやく踏み出したはじめの一歩(第1回)
私が心理学に興味を持ち始めたきっかけのひとつが、いつまでも子供たちと良好な関係を続けたい、子供たちの幸せのために役立ちたいという思いからです。
そんな大切な私の子どもがここ最近、友達関係で悩んでいたり、生活面で苦労したり…が目立ってきました。
自分が同じ歳の時には、そんな事が多々ありましたが、自分の子どもの事となると親として心配でなりません。
この先、子どもに起きていることや今の気持ちを忘れないため、また私と同じく大切な人が心配で悩んでいる人に向けて。
子どもが成長する一部始終の体験を、ブログで共有していこうと思いました。
はじめに
心理学を勉強し始めて、いや実際には勉強といえるほどではなく、隙間時間で参考書などを読んだり情報収集したりという程度になっていますが…
それでもアンガーマネジメントを実践して、以前よりも怒りのコントロールを少しできるようになったり、マンダラチャートを作成して以降、自律自戒し自分を変えることができてきたり。
心理学検定の勉強とは直接関係ありませんが、実生活で少なからず得るものはあるという感じがしています。
私には子どもが二人いるのですが、子どもの成長はとても早く、上の子はもう9歳(小学4年生)になりました。
そんな上の子の特徴を簡潔にまとめてみると。
とても積極性のある子
・小学校では学級委員に立候補(当選できなかったのは残念…)
・授業中は手を挙げて発表するなど
真っ直ぐで真面目な子
・小学3年生くらいまで手を挙げて横断歩道を渡る
・親が○○をしないでと言うとしない(もししたくなったら聞いてくる)など
空気が読めない子
・家族で話をしていると、これまでの話題とは全く関係のない話をいきなり始める
・他の子が何かして遊んでいると、遊びに混ぜてではなく、これして遊ぼうを他の遊びを提案するなど
その他
・テストで100点を取ってきたりもする(学校の成績は中くらい)
・話しかけても聞こえているのか、聞こえていないのかわからない反応をする
・整理整頓があまりにできず、物を出したら片づけないなど
もちろん他にも、どれが良い悪いということは抜きにして特徴はたくさんあります。
また学年が変わって改善されてきたり、目立たなくなってきたりもします。
これまでも時期的に目立つ特徴(吃音やチック)が出ては消え、ということもありました。
もちろん親としては、その都度とてもとても心配し不安になります。
何かあるたびに、小児科の先生に相談してきましたが、すこし経過を観察すると自然と消えたり改善されてきたので、これまで何とか安心して過ごしてきました。
9歳の壁を理由にするか、真摯に向き合うか
そんな私が、なぜ今回からこの内容の記事を書いていこうと決めたかというと。
今年から小学4年生になり、特に生活面において気になる部分が目立ってきました。
学校の通知表の生活面でマイナスが増えたり、自分が興味のないことにはやる気がなかったり、忘れ物や言われたことを忘れる回数が増えてきたり…
夏休みに入ってすぐ、小学校で担任の先生と二者面談の機会があったので、仕事を休み私も妻と一緒に同席したところ、やはり生活面での指摘をいくつか受けました。
普段は家の中での子どもの様子しかわかりませんが、面談を通して学校での様子を伺うことが出来たのは貴重な機会でした。
「9歳の壁」「10歳の壁」「小学4年生の壁」など、今まさに自分の子どもに当てはまる言葉は、他人事でないので頻繁に目に入ってきます。
関連する書籍を読んだり、インターネットの記事を見たり、たくさんの情報や専門家などの意見をインプットしている最中です。
文部科学省は、子どもの発達段階ごとの特徴を以下のように説明しています。
”(小学校高学年)
9歳以降の小学校高学年の時期には、幼児 期を離れ、物事をある程度対象化して認識することができるようになる。対象との間に 距離をおいた分析ができるようになり、知的な活動においてもより分化した追求が可能 となる。自分のことも客観的にとらえられるようになるが、一方、発達の個人差も顕著 になる(いわゆる「9歳の壁」 ) 。身体も大きく成長し、自己肯定感を持ちはじめる時期 であるが、反面、発達の個人差も大きく見られることから、自己に対する肯定的な意識 を持てず、劣等感を持ちやすくなる時期でもある。 また、集団の規則を理解して、集団活動に 主体的に関与したり、遊びなどでは自分たちで決まりを作り、ルールを守るようになる 一方、ギャングエイジとも言われるこの時期は、閉鎖的な子どもの仲間集団 が発生し、付和雷同的な行動が見られる。”
引用元:文部科学省 3.子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題
多くの書籍やインターネットの記事で「9歳の壁」「小学4年生の壁」は、子どもの成長段階による自我が目覚めてくる時期なので、そこで自信をなくさないように自己肯定感を育てていく大切な時といわれています。
自己肯定感を高めるというのは、この時期に限らず大人になっても生涯とても大切な事だと思うので、
上の子だけでなく、下の子に対しても自信をなくさず、自己肯定感を育めるような接し方をするように心掛けています。
ただこの「9歳の壁」だけを理由にして片づけてしまって良いのか。という疑問がわいてきました。
これまでも何かあると、とりあえず経過観察して落ち着いてきたのですが、はたして根本的な解決ができているのか。
そして以前から頭をよぎるグレーゾーンという言葉。
9歳の子どもには、まだまだ自分の道を作って進むことはできません。
親が導いて一緒に道を作っていくべきだと思います。
私はこの分岐点で「9歳の壁」を理由にして、特に何も行動しないという選択はしませんでした。
最近よく聞くようになった「グレーゾーン」とは?
発達障害の診断基準には完全に該当しないものの、日常生活や学習、対人関係において明らかな困難を感じている状態を指します。
発達障害として診断されるほどではないものの、注意欠如・多動症(ADHD)や自閉スペクトラム症(ASD)などの特徴を部分的に持つ人々がこのグレーゾーンに該当します。
医学的に診断基準を満たさないため、正式な「発達障害」とは見なされませんが、個人としては目に見えない形で大きな困難を抱えていることがよくあります。
特に学校や職場などの集団生活の場では、適応が難しくなり、コミュニケーションの問題やストレスの蓄積が起こりやすいのが特徴です。
発達障害の「白黒をつけられない」曖昧な状態こそが、このグレーゾーンの最大の特徴です。
正式な診断が下されないため、学校や職場での支援や理解が得にくい一方で、本人は「なぜ自分だけがうまくいかないのか」と自己疑念を抱きやすく、精神的な負担が大きくなることがあります。支援の届きにくいこの領域で、どう問題に対処するかが重要な課題となります。
グレーゾーンの特徴とは?
日常生活での苦労は顕著だが、診断基準に該当しない
発達障害グレーゾーンの人々は、発達障害の一部の特徴を持っており、日常生活の中での困難が目立ちます。
例えば、ADHDに似た注意散漫や衝動的な行動、ASDに見られるコミュニケーションのぎこちなさや感覚過敏といった特性が見られます。
しかし、診断基準には満たないため、正式に発達障害とは診断されません。
それでも、現実には本人が様々な苦労を抱えている点が、このグレーゾーンの特徴です。
環境によって困難さが顕在化する
発達障害グレーゾーンのもう一つの特徴は、環境によって困難が表れやすいという点です。
例えば、厳しいルールや集団行動が求められる学校や職場では、適応が難しく、違和感が強くなります。
周囲のペースに合わせることが難しいため、ストレスやフラストレーションが生じやすくなります。
しかし、一方で個人のペースに合わせた環境では困難があまり目立たない場合もあり、環境によって問題の度合いが変わるのが特徴です。
社会的サポートが不足しがち
発達障害グレーゾーンにいる人々は、正式な診断が得られないため、学校や職場での特別な配慮を受ける機会が少ないです。
必要な支援があっても、「障害」として認識されにくいため、行政や医療機関からのサポートが不足しがちです。
その結果、本人や家族が孤立感を抱きやすく、日常生活で適切な対応を見つけるために多くの試行錯誤を重ねなければならないという問題が生じます。
グレーゾーンは、はっきりとした診断がないことで支援が遅れやすい傾向にありますが、早期の理解と適切な支援が求められます。
まとめ
情報化社会になったことで、何か気になることがあると、知りたい情報をすぐにスマホで探すことができるようになりました。
だからこそ、グレーゾーンやADHD、ASDという言葉が一般化してきたのは間違いありません。
私も大切な自分の子どもの気になるところが目立ち始めたので、自然と有益な情報をあさっていました。
そして知識を深めることが、「9歳の壁」を理由にして何もしない自分ではなく、真摯に向き合い行動に移すきっかけになったのだと思います。
本記事の内容が、最後まで読んでいただいた皆さんの、身近な大切な人のお役に立てれば幸いです。