小児精神科の初診(第3回)
小児精神科に初診の予約を入れてからおよそ2週間後、ようやく初診の日を迎えました。
初診の受け付けができる病院がなかなか見つからず半分諦めかけていたので、この日がくるまでとても長く感じました。
ここからは、数回に分けて病院での出来事や流れをわかりやすく書いていこうと思います。
初めての精神科の病院
これまで内科・外科・眼科・耳鼻科など、色々な病院で受診したことはありますが、精神科というのは初めてです。
それぞれが専門とする科で、軽症から重症まで実に様々な症状でお困りの患者さんがいるのはご存知かと思います。
例えば、軽い捻挫をして自分の症状は軽症なのに、病院で松葉杖を使い歩くのが大変そうな患者さんがいたり。
話は変わりますが、私の祖母が1年程前に老衰で他界してしまいました。
祖母が入院していた時、病院へお見舞いへ行く度にチューブをつないでベッドで寝たきりで会話もできない状態の姿を見ると、毎回なんともいえない気持ちになりました。
その病院には祖母の他にも似たような姿の患者さんがたくさんいたのを覚えています。
今回私たちがお世話になる病院は、小児精神科が主な病院ではなく大人向けの精神科が中心で、その中に小児精神科を設けている病院なので様々な患者さんがいると思われます。
病院によっても異なると思いますが、子どもだけでなく大人にとっても、普段見慣れていない光景を目にすることもあるので、多少心の準備をしておいた方が良いかもしれません。
ついに病院へ到着
平日の午前中に初診予約を入れていたので、私は仕事を休み妻と子と一緒に病院へ向かいました。
病院に到着してまず感じたことは、精神科や神経科で有名な病院なので敷地内には病棟が何棟かあり、思っていたよりも大きな病院なので少し驚きました。
駐車場が敷地内にあるのですが、病院から近くの場所はすでに埋まっていたので、敷地の奥まで進み空いているスペースを探して停めました。
日頃から子どもの自己肯定感を下げないように心掛けていますが、車を降り歩いて病院へ向かう途中に「あまり不安や心配な気持ちを持ったり、ネガティブにならないでね。」と最後に声を掛けました。
9歳の子どもにしたら、口に出さずとも不安や心配な気持ちでいっぱいだと思います。
親が子どもの将来のことを想って考えた末の行動なのですが、付き合ってくれてありがとうね。
少し歩いて病院に入り窓口にて初診受付を済ませると、担当の小児精神科へ案内され診察室の前でしばらく待ちました。
意外と空いており、前に患者さんが2人待っていただけなので、10分ほど待つとすぐに私たちが診察室へ呼ばれました。
そして診察室へ
小児精神科の診察室がどんな感じか想像できない私は、緊張しながらスライド式のドアをノックして開けました。
ドアを開けると、女性の先生が一人こちらを向いて椅子に座っていました。
挨拶を交わしへ診察室へ一歩入ると、床がジュータンになっており靴を脱いでそのまま入ります。
靴を脱いでスリッパを履いて入る病院はよくありますが、スリッパを履かずに入るのというのは初めてだったので、少し不思議な感じがしました。
それからすでに用意してある3つの椅子に、先生と向かい合う形で座りました。
診察室は広く整理整頓されており、先生と私たちの空間も広めにとられていました。
初診の内容や流れ
診察内容や流れについては、他の病院と特に違いはないように思いました。
本人の症状について先生に詳しく知ってもらうため、過去から現在までの気になるところや既往歴、不安なことや要望などをお伝えします。
大人への質問だけでなく、子どもへ直接の質問もありました。
子どもに対しては、不安にさせないための寄り添う姿勢の心遣いが伝わってきます。
小児精神科や小児科の先生に限らずですが、大人からしてもそういった心遣いや気持ちのある先生には、とても好感が持てます。
一通りのヒアリングが終わると、症状を判断するための診断テストについて説明されました。
まずは診断テストをして結果をみないと次に進めないので、ほとんどの方がまずは診断テストを受ける流れになると思います。
診断テストの結果次第で、その後の計画が大きく変わってくるので、自分の子どもがなんとなく予想していたグレーゾーンなのか、それとも何か病名が付いてしまうのか…
診断テストをして結果を聞くまでは、しばらく落ち着くことができません。
診断テストは初診当日に受けることができないので、予約をするために診断テスト専門の窓口へ案内されました。
そこで診断テストについて改めて説明を受け、テスト当日までに保護者が記入する調査票と、学校の先生に記入していただく調査票を2枚貰います。 診断テストは最短で2週間後に受けることができるとのことで、あまり待たずに予約することが出来て安心しました。
まとめ
小児精神科の初診は、思ったよりもリラックスして終えることができました。
ただこれは私の意見で、当の本人は不安と心配でいっぱいだったと思います。
本当にお疲れ様でした。たくさん褒めて労いました。
「〇〇お疲れ様、本当によく頑張ったね。この後何食べに行きたい?」
もうお昼の時間だったので、帰りにランチ(最初に行きたいと言ったお店が満席だったので、初めて行くタイ料理屋さん)をして帰りました。
本記事の内容が、最後まで読んでいただいた皆さんの、身近な大切な人のお役に立てれば幸いです。